ゲーム大好きライザー(@raiser_san)です。
今回は、Nintendo Switchの充電ケーブルを購入する前に、是非知ってもらいたいことがあったので記事を書きました。
充電ケーブルには「断線しにくい太いケーブル」や「ただ単に安いUSB Type-Cケーブル」など様々あり、それらをオススメされている記事も数多くあります。
もちろんそういった使いやすさや価格の安さも重要です。
ですが、個人的にはそれ以上に「使えるか、使えないか」の方が重要だと思っています。
ということで、今回は「Nintendo Switchを充電できるケーブル」についてガッツリお話していくので、良かったら参考にしてみてください。
もちろん、最新の有機ELモデルのNintendo Switchにも対応しています。
追記:解説とかどーでも良いという方のために、オススメのケーブルだけ紹介した記事も用意しました。
Nintendo Switchの充電ケーブルを購入する前に知ってほしいこと
まず、使える充電ケーブルと使えない充電ケーブルの差について解説していきます。
同じ規格のケーブルだからと言って充電できるわけじゃない
最近のAndroid(ファーウェイとかギャラクシーとか)のスマホはUSB Type-Cケーブルという規格のケーブルで充電できるものがほとんどです。
そして、Nintendo Switchも一応それらと同じ規格となっています。
ですが、最初に結論を言ってしまうと、USB Type-Cケーブルだからと言ってNintendo Switchが充電できるというわけじゃありません。
それには色々な理由があるんですが、最大の理由は
・ケーブルの出力電流不足
・USB電源アダプタの出力電力不足
この2つです。
USB Type-Cケーブルについて
例えば、
これはスマホ用の一般的なケーブルで、値段は確か500円くらいだったと思うんですが、出力電流が最大2.1Aまでしか対応していません。
対してNintendo Switchの純正ACアダプタの出力電流は最大2.6Aです。
一応2.1Aでも充電することは可能なんですが、電流が弱いと充電速度も遅くなってしまいます。
USB電源アダプタについて
ケーブルよりもUSB電源アダプタの方がかなり重要です。
例えば、昔のiPhoneに付属していたUSB電源アダプタの出力電力は5.0V×1.0A=たったの5.0Wしかありません。
それに対して、Nintendo Switchの純正ACアダプタの出力電力は15.0V×2.6A=最大39.0W!!
スマホに付属しているUSBアダプタとACアダプタとじゃこれだけの差があります。
なので、その辺で売っている普通のUSB電源アダプタじゃお話になりません。
Nintendo Switchを充電するための条件
取り敢えず、その辺で売っているケーブルとUSB電源アダプタだと電力不足で満足に充電できません。
一応参考までに、私が調べた結果、充電するための条件はこのようになっていました。
・出力電流は2.6A程度あると良い(1.0Aでも一応充電可能)
・出力電圧は15.0V程度あると良い(5.0Vでも一応充電可能)
・出力電力が39.0W程度
これら条件に合ったケーブルと電源アダプタを購入すればNintendo Switchを充電可能です。
ですが、以上条件をクリアするケーブルと電源アダプタを購入するくらいだったらNintendo Switch純正のACアダプタの購入を強くオススメします。
オススメする理由は以下の通りです。
1.条件をクリアするケーブルとUSB電源アダプタを探すのが面倒くさい
2.条件をクリアするケーブルとUSB電源アダプタの両方を購入すると、結果的に純正のACアダプタより高くつく
3.Nintendoが純正のACアダプタ以外で充電することを推奨していない
4.TVモードだとUSB電源アダプタが使えない
そんなわけで、とにかく色々と面倒なことがあるので、Nintendo Switch純正のACアダプタを購入した方が色々考えずに済みます。
ちなみに、(3)の項目で説明している「Nintendoが純正のACアダプタ以外で充電することを推奨していない」というのは、要は「Nintendoが推奨していない商品使って故障しても保証対象外」ということです。
これはBUFFALOやELECOMといった有名メーカーであっても例外ではありません。
なので、純正のACアダプタ以外の充電ケーブルを使ってぶっ壊れる可能性も全然ありえる話ですし、そういったことを考えると結局のところ純正の製品が1番オススメなんです(((uдu*)
ということで、充電するための条件のお話は以上。
ここからは実際に「Nintendo Switchを充電するための条件」と、「それら条件を満たしている商品」についてお話していきます。
ちなみに充電するための条件に関しては、私が実際にNintendo Switchをスマホ用のUSB Type-Cケーブルで実験をした結果についてお話していきます。
純正のケーブル以外で充電すると保証対象外になってしまうとは言っても、その程度でSwitchも壊れることは多分無いと思うので一応お話することにしました。
スマホ用のUSB Type-Cケーブルで充電できるシチュエーション
ここからは実際に私がNintendo Switchと充電ケーブルを様々な環境で使用して、「どういう場合なら充電ができて、どういう場合だと充電ができないのか?」っていうのを実験した結果についてお話していきます。
良かったら参考にしてみてください(#^^#)
ちなみにシチュエーションに関しては、左からNintendo Switch本体→ケーブルの順で表記していきます。
略称の説明
表で使用されている略称は下記の通りです。
本体→Nintendo Switch本体
ドック→Nintendo Switchドック
type C→USB Type-Cケーブル、急速充電対応USB Type-Cケーブル
microUSB→microUSB(TypeB)
USB電源アダプタ→iPhone付属のUSB電源アダプタ、iPhone12対応の急速充電対応USB電源アダプタ(20W)
今回実験に使用した機材と仕様
iPhone付属USB変換プラグ | Input:100-240V; 50/60Hz;0.15A Output:5.0V 1.0A |
cheero製モバイルバッテリー | Input:5.0V~ 50/2A Output1:5.0V 1A Output2:5.0V 2.4A |
Nintendo Switch純正ACアダプタ | Input:100-240V~;50/60Hz;1.0A Output:5.0V 1.5A/15.0V 2.6A ※自動で電圧を切り替えることができます。 |
USB Type-Cケーブル | USB2.0ケーブル、最大2.1Aまで対応 |
USB Type-Cケーブル(急速充電対応) | Anker PowerLine III、最大60W対応 |
iPhone12対応急速充電対応USB電源アダプタ | Anker PowerPort III Nano、最大20W対応 |
実験結果表
シチュエーション | 充電の可否 |
本体→type C→USB電源アダプタ | ※1スリープ状態での充電のみ可能 |
本体→急速充電対応type C→急速充電対応USB電源アダプタ | 充電可能 |
本体→typeC→モバイルバッテリー(5.0V/1.0A) | ※1スリープ状態での充電のみ可能 |
本体→type C→モバイルバッテリー(5.0V/2.4A) |
※2スリープ状態での充電のみ可能 |
本体→typeC→PC(USB3.0) | ※1スリープ状態での充電のみ可能 |
本体→type C→モバイルバッテリー(5.0/1.0A)→microUSB→USB電源アダプタ | ※1スリープ状態での充電のみ可能 |
本体→type C→モバイルバッテリー(5.0V/2.4A)→microUSB→USB電源アダプタ | ※2スリープ状態での充電のみ可能 |
本体→ドック→type C→USB電源アダプタ | 充電不可、エラー画面が表示される。 |
本体→ドック→急速充電対応type C→急速充電対応USB電源アダプタ | 充電不可、エラー画面が表示される。 |
本体→ドック→type C→モバイルバッテリー(5.0V/1.0A)→USB電源アダプタ | ※3充電不可 |
本体→ドック→type C→モバイルバッテリー(5.0V/2.4A)→USB電源アダプタ |
※3充電不可 |
※1:本体の電源を付けた状態でも「充電状態」にはなるが、充電できるほどの電力が無いので、結果的にマイナスになってしまう。
※2:フル充電状態でモバイルバッテリーを使用した場合、本体のバッテリーが減少せず、利用できる。バッテリーが数%程度しかない場合「充電してください」という表示がされるものの、電源が切れることはない。つまりは、消費電力と充電力がちょうど釣り合っているということになる。
※3:本体の電源を付けた状態でドックに装着するとエラーメッセージが表示される。本体の電源を消した状態でドックに装着した場合は、エラーメッセージは表示されないが充電されない。
実験して分かったこと
今回の実験ではスマホ用のUSB Type-Cケーブルでも充電できる場合はあるが、充電しながらゲームをできないということが分かりました。
で、何でそんなことが起こるのかっていうのは、純正のACアダプタの仕様を見たら分かります。
純正のACアダプタの仕様を見るとOutputが5.0V 1.5A/15.0V 2.6Aもあるんですよね。
なので、純正のACアダプタの電力は15.0V×2.6A=39.0Wあることになります。
それに対して、Type-CケーブルとUSB電源アダプタの場合だと5.0V×1.0A=5.0W、モバイルバッテリーの場合だと5.0V×2.4A=12.0Wしかありません。
つまりは、スマホ用のUSB Type-Cケーブルとスマホを購入した時に付いているUSB電源アダプタだけじゃ圧倒的電力不足!!
だから充電しながらゲームをしていると電力不足で充電できなかったんですよね。
ただ、高速充電(PD対応ではなくQuick Charge)に対応しているモバイルバッテリーの場合であれば、ギリギリ充電しながらでもゲームができました。
例えば、今回使用したcheero製のモバイルバッテリー。
容量は13400mAh、Switchの充電がフルの状態でスプラトゥーン2をテーブルモードでやり続けた結果、約3時間使い続けることができました。
ちなみに、約3時間使い続けた後のSwitchのバッテリー残量は100%のまま。
このバッテリーの出力電力が5.0V×2.6A=13.0Wなので、急速充電に対応したモバイルバッテリーであればより良いと思います。
実際、最大20Wで急速充電できるUSB電源アダプタと急速充電に対応したケーブルを使った場合、充電しながらゲームできましたから。
なので、モバイルバッテリーを購入する際は急速充電に対応したモノを選ぶと良いかもしれません。
ただし、急速充電に対応したUSB電源アダプタであっても、TVモードで接続するとこのようにエラーが発生してしまうので注意してください。
ですが、『GENKI Dock』というNintend Switch ドックの性能をそのままにコンパクトした製品を使えばTVモードでも純正のアダプタを使用せずに遊ぶことができます。
詳しくは下記記事で紹介しているので良かったら参考にしてみてください。
Nintendo Switchを充電できる製品の紹介
実験の結果、電力不足のせいでゲームをしながらだと充電できないってことが分かりました。
で、その電力不足の根本的な原因はUSB Type-Cケーブルじゃなくて、電力を供給するUSB電源アダプタに原因があったというわけです。
なので、最初でも説明した通り
・出力電流は2.6A程度
・出力電圧は15.0V程度
・出力電力が39.0W程度(最低20Wあればテーブルモードでの充電しながらのゲームも可能)
この条件さえ満たしていれば、Nintendo Switch純正のACアダプタと同等の電力を供給できるUSB電源アダプタを用意すればゲームをしながら充電可能です。
それで、購入する際の組み合わせの例としてはこんな感じです。
オススメのUSB Type-Cケーブル
このケーブルはPD(急速充電)対応のケーブルで、Nintendo Switch純正のACアダプタ15.0V/2.6Aにかなり近い出力を発揮できます。
PDっていうのはPower Deliveryの略で、とにかく給電速度がめちゃくちゃ速いのが特徴
ちなみに私が購入したケーブルはUSB2.0で最大2.1Aまでしか対応していませんでした。
ですが、PD対応ケーブルは3.0Aくらいなら余裕でいけちゃうみたいです(実際はUSB電源アダプタに依存するので確実ではありません)。
なので、Type-Cケーブルだからと言って何でも良いってわけじゃなくて、急速充電できるケーブルを選ばなくちゃいけません。
PD(急速充電)対応ケーブルを選ぶ
Type-Cケーブルにもいくつか種類があって、「片方がUSB-Type-Cで、もう片方がUSB-Type-A」のヤツと、「両方ともType-C」のヤツがあります。
で、購入する際は購入する電源アダプタやモバイルバッテリーにもよりますが、この場合は絶対に両方ともUSB-Type-Cの“PD”ケーブルを購入してください!
ちなみに、両方ともUSB-Type-Cっていうのはこんな感じのですね。
まず、Power Deliveryに対応したケーブルというのが、この両方ともUSB-Type-Cのケーブルしかありません。
用語で言われると混乱すると思いますが、取り敢えずこれと同じ形のケーブルで、PD対応のケーブルを選べばOK。
ちなみにPD対応のケーブルの中には粗悪なモノが混じっているので、1000円以下で販売しているPD対応のケーブルには注意が必要です。
オススメのUSB電源アダプタ
USB電源アダプタに関しても、先ほど言った通りPower Delivery対応の電源アダプタを購入してください。
そして、“テーブルモード”で充電しながらゲームをする際は、最低20W以上出るものを選んだ方が良いです。
個人的にオススメのUSB電源アダプタとしては、
これとか、
これとか、
この辺りが良いと思います。
どの製品もPower Deliveryに対応していて、出力も20W以上出せるのでかなり速く充電できます。
ちなみにNintendoでは、
こんな感じで純正のUSB電源アダプタを発売していてるんですが、これは全くと言って良いほど使い物になりません。
というのも、このUSB電源アダプタなんですが、仕様は5.0V/1.5Aとかなり出力が低いです。
なので、Nintendo Switch本体を充電することはできるものの、充電しながらゲームをしたり、ドックに繋いだ状態だとエラーが表示されてしまいます。
オススメのモバイルバッテリー
個人的にはcheero製のモバイルバッテリーをオススメしたいんですが、Switch用ってなると話は別です。
この製品は名前の通り、任天堂公式ライセンスを取得したNintendo Switchの充電に対応したモバイルバッテリーです。
Switch用のモバイルバッテリーを購入するんだったらもうこれ一択と言っても過言ではないです。
もちろんSwitchだけでなくスマホの充電にも使えます。
もし、モバイルバッテリーを現在持っていないのであればこのモバイルバッテリーの購入を強くオススメします。
ちなみにこのモバイルバッテリーにはケーブルが付いているので、新しくケーブルを購入する必要はありません。
ただし、両方ともType-C端子だと他のUSB電源アダプタであったり、他のモバイルバッテリーでは使えない場合があるので注意してください。
Nintendo Switchを充電する方法 まとめ
ということで、スマホ用のUSB Type-Cケーブルで色々実験した結果、
・スリープモードじゃないとNintendo Switchを充電できない
・ケーブルの問題じゃなくてUSB電源アダプタの方が問題
ということが分かりました。
今回お話したことをまとめると
・スマホ用のUSB Type-Cケーブルでも充電することは可能だが、USB電源アダプタの供給電力が足りないとゲームをしながら充電することは不可能
・PD(急速充電)に対応したモバイルバッテリーであれば充電しながらのゲームも可能
・ドックにUSB Type-Cケーブルとスマホ用のUSB電源アダプタを接続した場合、エラーメッセージが表示される(充電不可能)
・ゲームをしながら充電するためには、15.0V/2.6A前後必要
・15.0V/2.6A前後さえ満たしていればUSB Type-Cケーブルでも充電可能
といった感じです。
これら条件に近ければ近いほどゲームをしながら快適にプレイ可能になっていきます。
で、それら条件を満たすケーブル、USB電源アダプタ、モバイルバッテリーは以下の通りです。
これら商品であればNintendo Switchを充電可能です。
ただ、1つ注意と言いますか、残念なことがあります。
それは、
これらの製品全て購入するよりも、純正のACアダプタ―を購入した方が安く済むということです。
モバイルバッテリーであれば使い道は全然あるので良いと思うんですが、USB電源アダプタとケーブルに関してはぶっちゃけ購入する必要性はあまり無いと思います。
というのも、今回紹介したPower Delivery対応のケーブルは約2000円、USB電源アダプタに関しても2000円近くします。
ケーブルとUSB電源アダプタの価格を合計すると約4000円。
それに対して純正のACアダプタであれば3000円以下で購入可能です。
半額で買えちゃうわけですから、無理して色々揃えるよりもACアダプタを購入した方が得なんですよね。
なので、個人的にはゼロから色々揃えるよりかは、Nintendo Switchの純正アダプタの購入をオススメします。
ということで、かなり長くお話しちゃいましたが、結局のところNintendo Switchの純正アダプタは最強!ってことなんですよね。
なんか色々調べまくったり実験したのに結論がコレって自分でもとても悲しいです・・・
読みやすくて参考になりました!
こらから近くのゲームショップでSwitchのアダプタ買ってきます。
とても勉強になりました。
素直にスイッチ用買えば良かった。。と後悔中です