【簡単】PCをリモート操作で起動・シャットダウンさせる方法【電源をONにする】

この記事では、SwitchBotを使用してPCをリモート操作で起動(電源をON)・シャットダウンする方法について、筆者のライザーが詳しく解説していきます。

ちなみに、私は実際に設定するまで「PCをリモートで起動・シャットダウンして何の得になるのか?」なんて思っていましたが、実際に使ってみるとめっちゃくちゃ快適でQOLが爆上がりしました。

今では毎日のようにPCを音声でリモート操作していて、寝ながらPCを起動してYouTubeを見たり、PCの消し忘れ防止だったり・・・何かと役立っています。

ネットワークを通じてPCを起動させる「Wake On LAN」よりも簡単に設定できるので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

ライザーライザー

この手法はWindowsにしか対応していないため、Mac OSの方は諦めてください

追記:2023年10月31日にIFTTTとアレクサの連携が終了しました。

そのため、この方法を使ってPCをリモート操作で再起動・シャットダウンができなくなりました。

PCをリモート操作で起動・シャットダウンさせる仕組みを簡単に解説

文書で説明しても難しいと思うので、今回やろうとしていることを簡単に図でまとめてみました。

取り敢えずこんな感じのシステムを作っていきます。

流れとしてはざっとこんな感じです。

1.スマートスピーカーに「アレクサ、パソコンをシャットダウンして」という音声を命令する

2.IFTTT(イフト)が音声を検知、テキストデータを作成し、作成したテキストデータをクラウドストレージに保存

3.PC内のAssistant Computer Controlがクラウドストレージ上のテキストデータを読み取ってシャットダウンを実行

実際にパソコンを音声リモート操作した時の様子を動画にしてみました。

次に、これらシステムを構築するために必要なガジェットとソフトについて簡単に解説していきます。

PCをリモート操作で起動させるために必要なモノ

PCをリモート操作で起動させるためには、いくつか必要なガジェットとソフトがあります。

PCをリモート操作で起動させるために必要なもの
SwitchBot プラグミニPCの電力供給を切り替えるために必要
SwitchBot Hub MiniPCをリモート操作するために必要
スマートスピーカーPCを音声でリモート操作するために必要
Amazon Alexa(スマホアプリ)定型アクションの構築に必要
Assistant Computer Control命令を実行するために必要
IFTTTスマートスピーカーとパソコンを連携させるために必要
クラウドストレージ(Dropbox)スマートスピーカーとパソコンを連携させるために必要

PCを“リモート起動するだけ”であれば『SwitchBot プラグミニ』と『SwitchBot Hub Mini』の2つがあればOKです。

ただし、音声操作をする場合はスマートスピーカーが必要なので『Google Home』または『Alexa(アレクサ)』のどちらかは必ず用意しておきましょう。

PCをシャットダウンさせる場合は、ただ電源を無理やり切るだけだとハードディスクやCPUに負担がかかってしまい、故障のリスクが高くなってしまいます。

そのため音声操作でシャットダウンを命令した後「PC側でシャットダウン」をしたのち、10分程度インターバルを置いてから「電力供給を止める」という手順を取らなくてはいけません。

次に、PCをリモート操作で起動させるために必要なガジェットやソフトの役割について簡単に解説していきます。

SwitchBot プラグミニ

PCの電力供給ON OFFを切り替え可能。

パソコンのBIOS設定で「通電した時にパソコンを起動する(Restore on AC/Power Loss)」をONにすることで、パソコンをリモート操作で起動できるようになります。

SwitchBot Hub Mini

SwitchBot プラグミニなどのSwitch Bot製品を管理するために必要。

テレビやエアコン、照明、カーテンの開閉など、さまざまな製品を管理、リモート操作できるようになります。

また、Amazon AlexaやGoogle Homeなどのスマートスピーカーと連携させることで、登録した製品の音声操作が可能になります。

詳しくは下記記事で紹介しているので、良かったら参考にしてみてください。

【SwitchBot Hub Mini レビュー】スマホ1つで何でも操作!コスパ最強のスマートリモコン

スマートスピーカー(Alexa)

PCを音声でリモート操作するために必要ですが、音声操作しないのであれば不要。

スマートスピーカーはGoogle Home、Alexaどちらも音声リモート操作に対応していて、音声でパソコンの起動・シャットダウンが可能です。

【買ってよかった】Amazon Echo Show 5でできること【レビュー】

Amazon Alexa(スマホアプリ)

定型アクションの作成や命令の実行に必要。

SwitchBot Hub Miniと連携されることで、テレビやエアコン、照明、カーテンの開閉などの音声操作ができるようになります。

パソコンの起動・シャットダウンを音声リモート操作する場合、定型アクションを作成が必須です。

Assistant Computer Control

Assistant Computer ControlはPC内の指定のファルダを監視して、コマンドファイルに従って実行します。

今回の場合、オンラインのクラウドストレージに保存された「shutdown」という命令文のデータが同期されたら、それを読み取ってPCを自動でシャットダウンしてくれます。

IFTTT(イフト)

公式サイト

IFTTT

IFTTT(イフト)は異なるソーシャルメディアやプラットフォームを連携させるWebサービスで、名前の由来は「If This Then That」です。

IFTTTではApplet(アプレット)というちょっとしたプログラミングを作成可能。

今回の場合はスマートスピーカーで「パソコンをシャットダウン」という命令を受けたら、IFTTT経由でDropbox内に「shutdown」というテキストデータを保存するというプログラムを作成します。

クラウドストレージ(Dropbox)

公式サイト

Dropbox

クラウドストレージはIFTTTで作成した命令文(computerAction.txtというテキストデータ)を保存するために使用します。

今回の場合、まずスマートスピーカーに命令するとIFTTTが検知。

すると、パソコンを制御するための命令文が書かれた「computerAction.txt」という名前のテキストデータがクラウド上に保存。

そして、クラウド上に保存されたテキストデータをAssistant Computer Controlが読み取って実行して、その後テキストデータは削除されます。

ちなみに、Assistant Computer Controlに対応しているクラウドストレージは「Dropbox」「OneDrive」「Google Drive」などありますが、公式では「Dropbox」が推奨されていました。

色々調べてみたところによると、Dropbox以外のクラウドストレージを使用するとうまくリモート操作が反映されないなどの不具合があるそうです。

なので、特別な理由がない限りはDropboxを使用した方が良いでしょう。

PCをリモート操作で起動・シャットダウンできるようにするための手順

PCをリモート操作で起動・シャットダウンできるようにするための手順はざっとこんな感じです。

1.SwitchBotプラグミニを使えるようにする

2.BIOS設定を変更して、リモートでPCを起動できるようにする

3.AssistantComputerControl、IFTTT、Dropboxを使えるようにする

4.IFTTTでApplet(アプレット)を作成する

5.スマホアプリで定型アクションを作成する

順を追って細かく解説していくので、この記事を見ながら設定していきましょう。

正直「簡単に」とは言いましたが、ゼロから全ての設定をするには結構時間がかかるので、根気よく頑張っていきましょう!

SwitchBotプラグミニを接続する

まず、SwitchBotプラグミニを電源プラグに接続します。

この時、PCのケーブルはコンセントに挿さなくても大丈夫です。

次に『SwitchBot Hub Mini』を連携させるために、スマホのBluetoothをONにした状態で「SwitchBotのアプリ」「デバイスの追加」→「プラグミニ(JP)」を選択してください。

そしたら、SwitchBotプラグミニのボタンを青く点滅するまで長押しして、プラグミニを追加します。

SwitchBotに反映されたらプラグミニ側の設定は完了です。

BIOS設定を変更して、リモートでPCを起動できるようにする

次に、BIOS設定を変更して、リモートでPCを起動できるようにします。

まずはPCをプラグミニに接続して、PCを起動してBIOS画面を起動させます。

BIOS画面の起動方法はPCよって異なるので自分で調べてください(大体の場合はメーカーロゴ表示中にF2キーを押せば入れるかと)。

BIOS画面を起動させたら「通電した時にパソコンを起動する設定」をONにします。

ASRockの場合は「アドバンスド」「オンボードデバイス設定」の項目にある「Restore on AC/Power Loss」「Power ON」にすればOKです。

MSIの場合は「AC電源損失後にリストア」という項目を「パワーON」をすれば設定できます。

これら項目がない場合、プラグミニを使用したPCのリモート起動はできません。

AssistantComputerControl、IFTTT、Dropboxを使えるようにする

まず最初に「AssistantComputerControl」「Dropbox」を下記公式サイトからダウンロードしてください(もちろん無料です)。

公式サイト

Dropbox

ダウンロードしたらソフトを起動して、セットアップを開始します。

「Assistant Computer Control」はダウンロードした「ACCsetup」を実行。

セットアップの方法はソフトの手順通りやれば大丈夫です。

Dropboxの場合も、ダウンロードしたソフトを起動して手順通りにやれば使えるようになります。

強いて言うならファイルの同期方法は「ローカル」、PCののバックアップについては「後で」にするのがちょっと難しい程度。

後はアカウントを作成すれば、こんな感じで使えるようになっているはずです。

 

最後に、IFTTTを使えるようにします。

まず下記URLをクリックして公式サイトに飛んでください。

公式サイト

IFTTT

次に画面右上の「Get Started」を選択。

そしたら、任意の方法でアカウントを作成します。

この時、Google Homeを使用する場合はGoogleアカウントで、IFTTTにログインすると後の設定がラクになるそうです。

今回私はAlexaを使用しますが、GoogleアカウントでIFTTTのアカウントを作成しました。

次に、自分が使用している端末を選択します。

私はiPhoneを使用しているので、iPhoneを選択しました。

これでAssistantComputerControl、IFTTT、Dropboxの3つが使えるようになります。

IFTTTでシャットダウンのApplet(アプレット)を作成する

まず最初に「AssistantComputerControl」を起動します。

ライザーライザー

ダウンロードしたアプリケーションをそのまま開けば起動します

保存した場所が分からなければ、Windowsのメニューバーで「AssistantComputerControl」と検索すれば出てくると思うので、それを実行してください。

AssistantComputerControlを実行したら「English」を選択した状態で青い「Continue with “English”」のボタンをクリック。

ライザーライザー

この項目では日本語が選択できないので、Englishのままで大丈夫です

そしたら、クラウドストレージの選択画面が表示されるので、Dropboxを選択してください。

そうするとDropboxをインストールしろっていう画面が出てきますが、既にダウンロードしているので右矢印をクリック。

次に、IFTTTのセットアップ画面が表示されます。

Alexaの場合は赤枠で囲まれた「here f you use Amazon Alexa」の部分を、Google Homeの場合は「Click…Google Assistant」の方をクリックしてください。

そうすると下記画像のようなIFTTTのページに飛ばされます。

この段階ではまだAlexaとIFTTTが連携していないため、「Going to Alexa」をクリックしてAlexaと連携させます。

ついでにIFTTTとDropboxとも連携。

Dropboxで作成したアカウントでログインすればOKです。

 

Amazon AlexaとDropboxの連携が完了すると白黒の画面に飛ばされるので、AlexaのアカウントとDropboxのアカウントに間違いがなければ「Save」を選択してください。

これでIFTTTでシャットダウンのアプレット作成は完了しました。

最後にフレーズの設定を変更するために、赤枠で囲った「Setting」をクリック。

 

 

次に「If」を選択。

 

そして「shut down my computer」の部分を「パソコンシャットダウン」など自分がPCをシャットダウンさせたい時に命令するフレーズに変更します。

変更したら「Update trigger」をクリック。

これで全ての設定は完了です。

AssistantComputerControlでテストする

最後にAssistantComputerControlの最後の項目「Done! Test actions」でテストをします。

先ほど設定した自分がパソコンをシャットダウンさせたい時に言うフレーズをそのまま言えばOKです。

例えば、今回の場合だと「アレクサ、パソコンシャットダウンして」と言えば認識してくれます。

音声が認識されるとこんな感じでカウントされていき、3回成功すればクリア!

これでリモートの音声操作でパソコンをシャットダウンできるようになりました。

ただ、1つ気をつけてほしいのが、フレーズについては結構シビアみたいで、今回の場合一言一句違わず「アレクサ、パソコンシャットダウンして」と言わなければなりません。

実際私の環境だと「アレクサ、パソコン“を”シャットダウンして」だと認識してくれませんでした。

ライザーライザー

自分がパソコンをシャットダウンさせたい時に言うフレーズを正確に入力しよう!

3回目試した後は、AssistantComputerControlを閉じて、実際にさっきのフレーズを言ってちゃんとシャットダウンできるか試してみましょう。

スマホアプリで定型アクションを作成する

パソコンがただ単にシャットダウンするだけだとプラグミニの電源がOFFになりません。

リモートでパソコンを起動させるためには、必ず電源をOFFの状態からONにする必要があるので、プラグミニがONの状態だと常時パソコンが通電状態ではダメです。

なので、定型アクションを作成して「パソコンがシャットダウンした後、プラグミニの電源もOFFにする」という設定をかませる必要があります。

ちなみに「先ほど設定したフレーズを言ってもシャットダウンが実行されなかった」という場合も定型アクションを作成することで、ちゃんと認識してくれる場合もあるので試してみてください。

まず、最初にスマホアプリのAmazon Alexaをダウンロードします。

アプリをダウンロードしたらその他の定型アクションの項目をタップ。

次に定型アクションを追加するために「+」をタップ。

そしたら「名前(分かりやすい名前であれば何でもOK)」「実行条件(設定したフレーズを正確に入力)」の順番に入力し、最後に「アクションの追加」をしていきます。

追加するアクションは以下の3つです。

1.「IFTTT」→「パソコンシャットダウン(IFTTTで設定したフレーズの名前)」→「次へ」を押して追加。

2.「待機」→「任意の時間を指定(今回は10分)」→「次へ」を押して追加。

3.「スマートホーム」→「プラグ」→電源「オフ」→「次へ」を押して追加。

これでパソコンをシャットダウンした10分後にプラグミニの電源をオフにする設定は完了です。

ちゃんと反映されているか、試しにフレーズを言ってパソコンがシャットダウンされたのち、プラグミニの電源がOFFにしてみましょう。

ライザーライザー

これで全ての設定は完了です、お疲れ様でした!

Google Homeの場合も似たような感じでできると思うので、頑張って試行錯誤して設定してみてください。

【応用編】リモート操作でパソコンをスリープ・再起動させる方法

次に応用編としてリモート操作でパソコンをスリープさせる方法について解説していきます。

また、先ほど紹介した手順でIFTTTの設定がうまくいかなかった場合も、この手法であれば設定できるかもしれません。

良かったら参考にしてみてください。

まず、IFTTTのトップ画面右上にある「Create」をクリック。

次に「If This」をクリック。

次に「Amazon Alexa」を選択。

検索ボックスで「Alexa」と検索するとすぐ見つけられます。

次に自分が使うフレーズを入力します。

PCをスリープさせたい場合は「パソコンをスリープ」と入力すればOKです。

入力が完了したら「Create trigger」をクリック。

次に「Then That」をクリックします。

次に「Dropbox」を選択。

この場合も「Dropbox」と検索するとすぐ見つけられます。

「Dropbox」を選択したら、次に「Create a text file」をクリック。

「Create a text file」では下記項目の通り書き換えてください。

File名は共通して「computerAction」で問題ないのですが「Content」の項目については色々書き方があり、シャットダウンしたい場合は「shutdown」

スリープさせたい場合には「sleep」、再起動させたい場合は「restart」などと入力する必要があります。

入力が完了したら「Create action」をクリックしてください。

次に「Continue」をクリック。

そして「Finish」をクリックすれば登録完了です。

ちゃんと動くかどうか、この場合もAssistantComputerControlでテストしてみましょう。

よくある不具合のまとめ

私の実体験を含め、Web上で見かけた不具合について、解決方法を自分なりにまとめてみました。

クラウドストレージにテキストが保存されない

スマートスピーカーとクラウドストレージは連携しているのに命令が実行されない場合、まずはIFTTTの記述が間違っている可能性を考えましょう。

特に「クラウドストレージ上にテキストが保存されていない」のであれば、間違いなくIFTTTが原因とみて間違いありません。

先ほども紹介しましたが、命令文を自作した場合は「Create a text file」の記述を確認してください。

そして、下記記述の通りFile name「computerAction」に変更して、Contentの部分に実行したいアクションを入力して「Create action」をクリックします。

その後「Update」をクリックすれば更新完了です。

クラウドにテキストが保存されているのに実行されない

よくある不具合として「クラウドストレージ上にテキストが保存されたのに命令(シャットダウン)が実行されない」場合があります。

原因として考えられるのは「そもそもAssistantComputerControlが起動していない」という可能性です。

なので、まず最初に「AssistantComputerControlが起動しているのか?」を確認しましょう。

確認方法は簡単で、Windowsの右下の上矢印をクリック。

次に「AssistantComputerControl」のアイコン右クリック、その後「Settings」を左クリックします。

アイコンが表示されていない場合は、タスクバーの検索ボックスで「AssistantComputerControl」と検索して表示されたソフトをクリックして実行してください。

「Settings」が表示されたら「Start with Windows?」にチェックをして「save」をクリック。

これで「クラウドストレージ上にテキストが保存されたのに命令(シャットダウン)が実行されない」という問題は解決できるかと。

AssistantComputerControlはちゃんと起動していないとクラウド上に保存されたテキストを読み取れないので、命令を実行してくれません。

そのため、起動し忘れを防ぐ際、ソフトの設定を「Windowsの起動時にAssistantComputerControlを起動する」にチェックを入れる必要があります。

PCをリモート操作で起動・シャットダウンできるようにしよう!

ということで、PCをリモート操作で起動・シャットダウンできるようにする方法は以上です。

今回紹介した手法を使えばPCを音声操作で起動・シャットダウンできるようになります。

手順が多いので難しく感じるとは思いますが、設定自体は簡単なので興味のある方はぜひ試してみてください。