ライザーです。
今回は、QCY様から上質な音とコスパの良さがウリの完全ワイヤレスイヤホン『QCY ArcBuds ANCイヤホン(QCY HT07)』をご提供いただきました。
QCYは広東省の東莞市和楽電子有限公司の子会社として設立され、日本ではMIRISE株式会社のブランドとして展開しています。
今回提供していただいた完全ワイヤレスイヤホンは価格に対するコスパが高く、機能面においては他社製品と比較してかなり高性能。
特に、ANCは環境音を最大45dBのノイズ低減をしてくれますし、外音取り込み機能は自然な音に近くあまり違和感がありません。
それでいて『QCY ArcBuds ANCイヤホン』の価格は5,000円以下と考えるとかなりコスパが高いです。
「5,000万円以下で使い勝手の良いワイヤレスイヤホンを探している」
「低遅延のワイヤレスイヤホンでゲームを快適にプレイしたい」
「環境音をガッツリカットしてくれるワイヤレスイヤホンを使いたい」
といった方であれば最適な選択肢になると思います。
この記事では『QCY ArcBuds ANCイヤホン』の仕様や使い方について詳しく解説していくので、興味のある方は是非この記事を参考にしてみてください。
・コーデックはAAC、SBCに対応
・Bluetooth 5.2対応
・IPX5防水対応
・最大約8時間再生可能(ANC OFF)
・ケース込みで最大32時間再生可能(ANC OFF)
・低遅延を実現するゲームモード搭載
・ケースから取り出すだけでスマホと自動接続
・調整可能な高性能ANC(アクティブノイズキャンセリング)機能付き
・高性能外音取り込み機能付き
QCY ArcBuds ANCイヤホン 概要
付属品 |
ケース本体 |
イヤホン本体 |
USB Type-AtoCケーブル(20cm)1本 |
イヤーピースS/M/L 各サイズ1ペア |
取扱説明書(日本語非対応) |
電波法技適認証を取得しているので安心
中華製イヤホンなので使用するにあたって不安に思うかもしれません。
実際、私が提供していただいた製品のパッケージやケースも確認してみましたが、技適マークはありませんでした。
ただ、総務省のホームページで番号を照会したところ、電波法技適認証(技適)を取得していることが分かったので、普通に使って全く問題ありません。
電波法技適認証番号:216-230037
【コンパクトでかさばらない】QCY ArcBuds ANCイヤホンの外観
ケースはつや消し加工がされており、全体的に落ち着いた印象ではあるものの、手で触った感触は完全にプラスチック。
背面にはUSB Type-Cポートが備わっており、ここからケースおよびイヤホンの充電が可能です。
ちなみに、ワイヤレス充電には対応していないため、充電する際はケーブルが必須となっています。
本体サイズは60(W)×22.5(H)×48(D)mm重量は37.5gと非常にコンパクトかつ軽量で、カバンに入れてもかさばることはありません。
続いてイヤホンの紹介。
イヤホンは左右約4.97gと非常に軽く、耳に装着した際にも重量はほとんど感じなかったです。
ロゴが書かれている部分にはタッチセンサーが搭載されています。
個人差があるので何とも言えませんが、私が使った限りではイヤホン装着時はしっかりとしたフィット感があり、ズレることは全くありませんでした。
裏にはLRが書かれているため、左右どちらか分からなくなる心配もありません。
使うためには専用アプリ『QCY』のダウンロードが必須
専用アプリ『QCY』を使うことで、イヤホンのショートカットの設定やイコライザーの調節など行なえます。
また、イヤホン本体のファームウェアアップデートにもアプリが必須です。
ファームウェアアップデートはイヤホンの不具合を解決するためにも必須なので『QCY ArcBuds ANC』を使用する際は、必ず専用アプリをダウンロードしてください。
ちなみに、アプリの評価がめちゃくちゃ低いのですが『QCY ArcBuds ANC』の場合は特に問題なく使用できました。
専用アプリはちゃんと日本語に対応していて、動きもスムーズで普通に使いやすかったです
タッチセンサー付きでスマホに触らず操作可能
センサー感度は良好で、軽くタッチするだけでもちゃんと反応してくれますし、2回タッチも問題なく認識してくれてほとんど失敗しません。
タッチ時のコマンドもアプリ側で変えられるので、自分がよく使用する動作を設定すればより使いやすくなります。
QCY ArcBuds ANCイヤホンを実際に使ってみた
専用アプリで諸々の設定を終えた後、実際に『QCY ArcBuds ANCイヤホン(QCY HT07)』を使ってみました。
イヤホンを取り出した瞬間に自動で接続される
まず、ケースからイヤホンを取り出した時にペアリングが始まり、接続先のBluetooth接続がONであればすぐに接続されます。
反対に、イヤホンを耳から取り外し、ケースに収めた場合はすぐにBluetoothの接続が自動で切れます。
音楽を流している状態でイヤホンをケースに収納すると、音楽が自動で止まるのも良いところ
スマホ側でON OFFを切り替えたり設定する必要がないのでかなり便利ですね。
音質は低音強めで迫力ある音楽を楽しめるが、高音はちょっと埋もれる
『QCY ArcBuds ANC』の音質は、低音が強めで迫力ある音楽を楽しました。
特に重低音に強く、ボアボアとした印象はなく、鼓膜を震わせるような重低音も感じられます。
ボーカルについても低音に埋もれずハッキリと聞こえました。
高音も他の音に紛れがちなシンバルやピアノの音が十分聞こえるレベルです。
ただ、音の1つ1つの解像度自体はそこまで高くなく混ざり合ってるような印象。
特にロック系の音楽を聴いた際に「ドラムのシンバルを叩いた時に鳴る高音(シャラシャラとした金属音)が低音で埋もれがちかな?」と個人的に思いました。
一応アプリのイコライザー設定で音質は変えられますが、高音を強調気味にしても明瞭にはならなかったです。
2万円以上のイヤホンだと高音が明瞭に聴こえて、目の前で楽器を弾いてるような錯覚になります
まぁ5,000円以下というコスパの良さと同価格帯のイヤホンと比較すれば間違いなく上位に入ってくるほど音質は良いです。
といった感じで、音質について色々語ってみましたが「ストレスなく音楽をある程度楽しめれば良い」「音全体に違和感がなければ良い」という方であれば、買って後悔するようなことはないかと。
専用アプリでできることがめっちゃ多い
専用アプリ『QCY』には便利な機能が多数備わっています。
一応主な機能について紹介するとざっとこんな感じ。
専用アプリ『QCY』でできること | |
イコライザー設定 | 高音~低音の音のバランスを調整できる |
ANC、外音取り込み機能の設定 | ON OFFの切り替えおよび3段階にわけて強弱の調整ができる |
オーディオバランスの変更 | 左右イヤホンから流れる音のバランスを調整できる |
ショートカットの変更 | イヤホンをタッチした時の動作を変更できる |
ヘッドセットを探す | イヤホン本体を鳴らして場所を特定できる |
電源オフタイマーの設定 | 一定の時間が経過すると自動でイヤホン本体の電源を切れる |
ゲームモードのON OFF | ONにすると低遅延になる |
スリープモードのON OFF | ONにするとタッチ操作を無効できる |
ファームウェアアップデート | ソフトウェアを新しいものに入れ替える |
とにかくできることが多いですね。
正直、全ての機能について細かく説明すると記事が長くなってしまうので、この記事では特に重要な部分だけをピックアップして紹介していきます。
イコライザーは自分好みにカスタマイズ可能
イコライザーはすでに用意されているプリセットの中から選べますが、このように自分好みに細かくカスタマイズもできます。
私の場合、高音と低音を強調したいわゆる“ドンシャリ”と呼ばれる設定にすることで迫力ある音楽を楽しめました。
ただ、イコライザーの設定を変えると音の特徴が変わるものの、高音が低音に埋もれてしまったり、音の解像度が明瞭になるなどの問題を解決できるほど劇的に音質が変わるわけではありません。
ANCで外の音を完全にシャットアウトできる
ANC(アクティブノイズキャンセリング)は、めっちゃくちゃ優秀でした。
イヤホン自体の遮音性がそこまで高くないものの、ANCをONにすると最大-45dBということもあって、環境音を全く気にならないレベルまでカットしてくれます。
実際に使ってみましたが、部屋の外が激しい雷雨で、家を揺らすほどの強い風で横殴りの雨が窓を打ち付けていたとしても、ANCをONにすれば雨音はパラパラと軽い音になりました。
更にANCをONにしたうえで音楽を流せば、環境音は気にならず、そもそも外の音が全く聞こえないレベルで効果があります。
しかも、ANCをONにしてもほとんど音質が変わらないので、しっかりと音楽を楽しめました。
他にも、通勤時の電車内や図書館など、様々な場面でANCは活躍してくれるかと思います。
ただし、ANCをONにすると車の音などの環境音がほとんど聞こえなくなるため、歩きながらでのANCの使用は危険なので絶対にやめましょう
ちなみに、ANCについては何でもノイズカットしてくれるわけではなく、真夏のセミの鳴き声や目の前を通過する電車などの爆音にはほとんど効果がありませんでした。
外音取り込み機能は十分使えるレベル
外音取り込み機能もかなり高性能で、価格の割にはかなり自然に近い音で驚きました。
ぶっちゃけ下手な1万円台のイヤホンの外音取り込みよりかは明らかに性能が高いです。
ビニールのガサガサ音、人の声、テレビの音、どれも自然に近い音で違和感はほとんどありません。
ただし、外音取り込み機能の場合は「比較的静かな場所で“最大”にすると、エアコンなどの環境音がうるさく聞こえる」ので、ほどほどのレベルで使うことをオススメします。
逆に、駅構内や市街地など結構騒がしい場所では、何故か違和感なく普通に使えました。
まぁどちらにせよANC・外音取り込み機能ともに同価格帯ではトップクラスに良かったのは事実です。
ということで、実際に様々な環境で使ってみましたが、総評としてはANC・外音取り込み機能どちらも日常使いできるレベルだと個人的には思いました。
イヤホンのタッチセンサー機能を自分好みにカスタマイズできる
専用アプリを使うことで、こんな感じでタッチセンサー機能を自分好みにカスタマイズできます。
他社製のイヤホンだとタッチセンサー機能自体変更できない場合も多いのですが、QCYの場合は割り当てられる機能が豊富でした。
私の場合、最低でも1回押しは曲停止、2回タッチ時は曲の戻し、送りは絶対に設定できないとそのイヤホンは使わなくなる。
っていうくらいにはタッチセンサー機能にはかなりこだわりがありますから、個人的にかなり嬉しかったです。
ゲームモードは低遅延で音ゲーもある程度快適にプレイできる
ゲームモードで様々なジャンルのゲームをプレイしてみましたが、遅延はほとんど感じなかったです。
少なくとも、RPGとFPSについては遅延感はほとんどなく快適にプレイできました。
ただし、音ゲーをプレイ中は若干遅延を感じ、快適にプレイできなかったです。
今回は試しにデレステをやってみましたが、ワイヤレスイヤホンだと11遅延だったのに対し、有線イヤホン使用時では0とその差はたったの11。
ゲームモード使用時(6~11)↓
ゲームモード未使用時(18~22)↓
有線イヤホン使用時(-1~0)↓
人によって遅延の感じ方は音ゲーの練度で異なるかもしれませんが、たったの11の差とはいえ私の場合、有線とワイヤレス使用時の音ズレは若干感じました。
とはいえ、音ゲーを快適にプレイはできなかったものの、“ある程度”快適にプレイはできたので、音ゲー目的でも十分使えると思います。
まぁ音ゲーをガチでやりたいなら、普通に有線のイヤホンを使った方がまず間違いないでしょう。
QCY ArcBuds ANCイヤホンの良かったところ
『QCY ArcBuds ANCイヤホン(QCY HT07)』を数日間使って感じた「良かったところ」についてまとめてみました。
・ゲームモードは低遅延で違和感がほとんどない
・ANC・外音取り込み機能の性能がかなり高い
・全体的に機能面が充実していて使い勝手が良い
全ての良かったところを説明すると文章が長くなってしまうので今回は割愛させてください。
って言ってしまうくらいには良いところが多かったです。
ただ、あえて挙げるとするなら「イヤホン自体の使い勝手の良さ」は個人的にめっちゃ感動しました。
特に、イヤホン自体の使い勝手の良さは2万円クラスの高級ワイヤレスイヤホンにも匹敵するレベルでめっちゃ使いやすかったです。
例えば、
「ケースからイヤホンを取り出した瞬間に自動で接続される」
「タッチセンサーの範囲が広く誤操作しにくい」
「専用アプリを使ってイヤホンのタッチセンサー機能をカスタマイズできる」
といった感じで、よく使う機能をストレスなくちゃんと使える点を、個人的にはめっちゃくちゃ評価しています。
QCY ArcBuds ANCイヤホンの気になるところ
ここからは『QCY ArcBuds ANCイヤホン(QCY HT07)』を1週間以上使って感じた「気になるところ」について解説していきます。
・機能はそこまで充実していない
・専用アプリを使用するためにアカウント登録が必須
・マイクの音質があまり良くない
気になるところ自体はそこまで多く無かったものの、人によっては結構大きなデメリットに感じるかもしれません。
高価格帯のイヤホンほど機能はそこまで充実していない
最近のワイレスイヤホンは「ワイヤレス充電」や「マルチポイント(複数の端末に同時接続)」など、様々な機能が搭載されています。
ただし『QCY ArcBuds ANC』の場合はそれら機能は搭載していないため、人によっては不便に感じるかもしれません。
とはいえ、外音取り込みやANCを段階的に調整できたり、イコライザーの設定やボタンの割り当てなど、ある程度必須の機能を高いレベルでちゃんと備わっています。
実際、私の場合はワイヤレス充電もマルチポイントも全く使いませんから、むしろ余計な機能を省いた分価格を安くしてくれた方がありがたいですね。
専用アプリを使用するためにアカウント登録が必須
1度登録すれば良いだけなのですが、正直アプリを使用するためにアカウントを作るのは面倒でした。
ただ、アプリ自体はサクサク動いてバグも全くなく、普通に使いやすいので満足です。
マイク音質はあまり良くない
マイクの音質は環境音には強いのですが「いかにもワイヤレスイヤホンのマイク音質」といった印象で、お世辞にも良いとは言い難い音質です。
実際に録音した音声はこんな感じ。
QCY ArcBuds ANCイヤホン(QCY HT07)
iPhone12 Pro
どちらも環境音に強く、喧騒のど真ん中にいてもハッキリと声が聴き取れます。
ただ、実際に聴き比べてみると分かるかと思いますが、QCY HT07の方が機械音っぽくなっていて、iPhone標準装備のマイクは自然な音に近いです。
全く使い物にならないわけではないものの、QCY HT07のマイク音質はそこまで良くなかったのはちょっと残念。
QCY ArcBuds ANCイヤホンは5,000円以下で購入できる高コスパのワイヤレスイヤホン
ということで『QCY ArcBuds ANCイヤホン(QCY HT07)』のレビューは以上になります。
総評としては「5,000円以下でありながら、問題なく快適に使えるレベルの機能をしっかり備えている」といった感じです。
まず、音質については高級イヤホンと比較すると音の1つ1つの解像度自体はそこまで高くないものの、5,0000円以下のイヤホンの中ではかなり頑張ってると思いました。
ボーカルについても低音に埋もれずハッキリと聞こえますし、高音も他の音に紛れがちなシンバルやピアノの音が十分聞こえます。
そのため、音質に絶対的なこだわりがない方や、今まで2,000~3,000円クラスのイヤホンしか使ったことがない方であれば、音質に対して不満に思うようなことはないかと。
音質自体にクセはほとんどないため、音楽、ゲーム、動画鑑賞など幅広いジャンルで活躍してくれます
機能面については、高級イヤホンレベルでは充実していないものの、どれも高品質で普段使いも余裕なレベルで高性能でした。
特に、環境音をガッツリカットしてくれるANC(アクティブノイズキャンセリング)と、自然の音に近い外音取り込み機能はめちゃくちゃ良かったですね。
他にも、イヤホンを取り出した時に自動でスマホと接続してくれたり、アプリを使ってイヤホンのタッチセンサー機能をカスタマイズできたり、外音取り込み機能の強弱を変更できたり・・・
地味なところではありますが、そういった細かいところが充実してるおかげで、とても使いやすいイヤホンだと思いました。
少なくとも“使い勝手の良さ”については同価格帯のイヤホンの中ではトップクラスに良かったです
「今まで完全ワイヤレスイヤホンを使ったことがない」
「5,000万円以下で使い勝手の良いワイヤレスイヤホンを探している」
「環境音をガッツリカットしてくれるワイヤレスイヤホンを使いたい」
といった方であれば、まず『QCY ArcBuds ANCイヤホン(QCY HT07)』を選んで間違いありません。